留学生による自作紙芝居読み聞かせ(16)「授業8日目(前半)」ん?園児に元気がない

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プロフィール

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名前:篠崎大司(1971年生まれ)
出身:愛媛県
性別:男
職業:日本語教師(別府大学准教授)
ウェブサイトURL:http://www.kanjifumi.jp
一言:日本語教師というのは、本当におもしろくてやりがいのある仕事だと思います。

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留学生による自作紙芝居読み聞かせ(16)「授業8日目(前半)」ん?園児に元気がない

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 最初からうすうすわかっていたことでしたが、結局、当日まで留学生を集めて読む練習をさせることはできませんでした。


 さて、ここで今までを振り返ってみると、留学生はみな市販の絵本での読み聞かせや園児との交流はすでに1度は経験したことになります。


 また、それぞれの紙芝居も全員完成することができました。その過程で日本人学生との交流もありました。


 以前に比べれば彼ら自身の交流の幅も随分広がっただろうし、また、この活動に対する取り組みも主体的になってきています。なにより、心がオープンになってきたように感じます。


 だからこそ、ここでしっかりと読む練習をし、プレゼンのレベルをアップさせ、本番では園児に喜んでもらえる、そういう感触を彼らに経験させてやりたい。


 そんな気持ちが私の中には強くあったわけです。


 ところが、これがなかなかうまくはいかない。とにかく時間がないのです。


 ふぅ〜。


 さて今回も授業が始まり出席をとります。幼稚園に行くまでには20分ぐらい余裕が。


 先週に引き続き国文学科の日本人学生が3名、助っ人として参加してくれました。


 私は早速、幼稚園に行く留学生に読む練習をするよう指示しました。


 練習している留学生を見ると、かつてのような単なる棒読みがかなり減っていて、なかなか様になっていました。聞くと、大半が家で練習してきたとのこと。


 なんとかいけるかな。


 私は若干胸をなでおろしました。


 3時近くになったので、留学生5名をつれて幼稚園に向かいました。


 道すがら留学生と話しながら最初に読む人を決めました。今回は最初に1人の留学生が園児全員の前で読み聞かせをし、その後、4人の留学生がそれぞれに分かれて読み聞かせをする段取りを考えていました。


 ところが、幼稚園に着くと園児の様子がいつもとちょっと違う。


 いつもなら、おやつが終わると「それ!」とばかりにおもちゃで遊んだり、外に飛び出そうとしたりするものなのに、今日は最初から敷物のうえで横になっていたり、タオルケットをおなかにかけてお昼寝体制に入っている園児が結構いました。


 全体の雰囲気もいつものような破天荒な感じはありません。


「先生、お昼寝してもいい?」

「いいよ。」


 やはり、様子がおかしい。


 考えてみれば、ここ数週間ほどは日差しも強く、本当に暑い日が続いていました。


 たまたま今日は雨が降りそうな天気だったので先生も園児を外に出さないように指導していたようでしたが、それ以前に少しバテ気味のよう。


 今日は早めに切り上げて帰ろう。


 私は予定を変更し、5人のうちまず3人に読み聞かせをさせ、そして残りの2人は様子を見ながらしばらく待機するよう指示しました。


 「みなさ〜ん。今日はね、外国のお兄さんやお姉さんが、みんなの知らない外国のお話をしてくれます。聞きたい人?」


 私が言うと、


 「は〜い。」


 わりと元気のいい声が返ってきました。


 「お話」と聞くと、それだけで大半の園児が興味を示します。私は園児を3つのグループに分け、それぞれ留学生に読み聞かせをさせました。


 始めはどうなることかと心配しましたが、紙芝居がはじまるとほとんどの園児がその手作りの絵に釘付けになっていました。


 また、留学生のプレゼンも随分うまくなっていて、それにつられて園児もますます元気を取り戻し、話にのめり込んでいきました。


 実は、後から知ったことなのですが、幼稚園ではこの週からプール(午前中)が始まったそうで、それで昼過ぎにはみんなグッタリしていたのだそうです。


(本シリーズは、私が2005年前期に大学の授業「応用日本語U」で行った「留学生による自作紙芝居読み聞かせ活動」の授業記録です。)

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