留学生による自作紙芝居読み聞かせ(13)「授業6日目(後半)」ポイントは、相手を配慮した粘り強いコミュニケーション

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名前:篠崎大司(1971年生まれ)
出身:愛媛県
性別:男
職業:日本語教師(別府大学准教授)
ウェブサイトURL:http://www.kanjifumi.jp
一言:日本語教師というのは、本当におもしろくてやりがいのある仕事だと思います。

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留学生による自作紙芝居読み聞かせ(13)「授業6日目(後半)」ポイントは、相手を配慮した粘り強いコミュニケーション

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 留学生には悪いのですが、今回の読み聞かせ組みを連れて行くのは、ちょっと気が重かったのでした。


 というのは、彼らは発音があまり上手くなく、どちらかと言うと教師の前では口数の少ない留学生がほとんどだったからです。「まあ、でもいい経験にはなるか。」正直そんな気持ちでした。


 幼稚園に着くと、園児たちはおやつをすっかり食べ終え、ブロック遊びにふけっていました。とてもすぐに読み聞かせに入れる状態ではありません。


 私たちは園児をその気にさせようといろいろ話しかけたりしながら(幼稚園の先生にも助けていただきながら)、少しずつブロックを片付け、なんとか園児を一所に集めました。


 今日はいつもと違って始めから園児を3つのグループに分け、まず留学生3人にそれぞれ読み聞かせをさせました。


 ところが、私の予想に反して、今回の読み聞かせ組みは最初から「この絵、何の動物?」「これから、どうなるかなあ。」と問いかけたり、園児とアイコンタクトを図ったりしながら読み聞かせをしていました。


 先輩からいろいろ話を聞いて自分なりにいろいろ練習したのでしょう。その成果がしっかりと現れていました。


 ただ、今回は園児の半分ぐらいは、あまりお話を聞くモードではなかったようで、留学生も四苦八苦していました。こればかりはどうしようもありません。


 読み聞かせが一通り終わると、例によって園児と自由に遊びます。やはり園児にとってはこっちの方が楽しい。


 きりのいいところで幼稚園を切り上げ、先生方に挨拶をした後、私たちは教室に戻りました。


「ただいま、帰ってきました。」


 教室を見渡すと、上手くコミュニケーションが出来ていそうなグループもあれば、メンバー全員がうつむき加減な面持ちのグループもありました。


 「いや〜。思ったより結構難しいですね。」


 と、芸術文化科の先生。


「ただ原稿を12分割して絵を描く、と言うほど単純じゃないですね。原稿をしっかり読み込んで内容を十分理解しないといけない。例えば、一瞬の場面だけに使う絵もあるわけです。登場人物の服装なんかもいろいろ話さないとわからない。これは思った以上に大変です。」


 その通り。この活動の大きなねらいの一つががここ。この活動では、留学生と芸文の学生との一つ一つの確認作業が非常に重要なものになります。どっちかがどっちかにお任せではすみません。


 一つ一つのハードルを学生自身の力で根気強く乗り越えていかなければならないのです。


 当然のことながら、最初から上手くコミュニケーションが図れる保証などどこにもありません。


 ハリネズミの逸話ではありませんが、お互いの距離感や相手への配慮がなければ気持ちよく作業を進めていくことは出来ません。私が留学生に体感してもらいたかったのは、まさにその部分なのでした。


 最後に、グループごとに現在の進捗状況と次回の活動予定を報告してもらって今回の授業は終わりました。


(本シリーズは、私が2005年前期に大学の授業「応用日本語U」で行った「留学生による自作紙芝居読み聞かせ活動」の授業記録です。)

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