留学生による自作紙芝居読み聞かせ(12)「授業6日目(前半)」留学生、もっと動け!

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プロフィール

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名前:篠崎大司(1971年生まれ)
出身:愛媛県
性別:男
職業:日本語教師(別府大学准教授)
ウェブサイトURL:http://www.kanjifumi.jp
一言:日本語教師というのは、本当におもしろくてやりがいのある仕事だと思います。

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留学生による自作紙芝居読み聞かせ(12)「授業6日目(前半)」留学生、もっと動け!

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 授業まであと3分ほど。私は教室に向かって階段を上っていました。


 すると目の前に、学生の集団が12〜13人。中には絵の具まみれの作業着を来た者もいました。そして、その先頭に先日学生の手配をお願いした芸術文化科の先生が。


 「あ、○○先生。」

 私はその先生の名前を呼びました。


「篠ア先生。学生を連れてきました。どこの教室に連れて行ったらいいですか。」

「え〜と、こっちです。」


 私は予め確保しておいた、いつもと違う広めの教室を指差しました。それから慌てて、留学生が待っているいつもの教室へ。


 留学生はすでに教室に集まっていました。


「今日は200番教室で授業します。もう芸術文化科の学生は来ています。

 今日の居残り組は、芸文の学生と相談しながらいっしょに紙芝居の絵を描いていきます。

 読み聞かせ組みは幼稚園に行きます。

 それでは、荷物を持って200番教室に行きましょう。」


 私はとりあえず留学生全員を200番教室へ連れて行くと、グループごとに着席させました。


 そして、芸術文化科の学生には正面の壇上にあがってもらいました。私は留学生に向かって言いました。


 「今日は芸術文化の学生の皆さんに来てもらいました。今日からみんなが作った昔話をもとに実際に紙芝居を作ります。

 ですが、芸術文化科の学生が全部の絵を描くわけではありません。自分で絵が描ける学生は、アドバイスを受けながらできるだけ自分で描いてください。

 どうしても自分でかけない学生は、芸術文化科の学生と相談しながら描いてもらいなさい。」


 「で、私たちは何をすればいいですか。」


 芸術文化科の学生から質問が出ました。


 そうか、こっちの学生には事前にちゃんと説明していなかった。


 「今まで留学生がそれぞれの国の昔話を原稿に書いてきました。今日はそれをもとに紙芝居を作ります。

 パネルは1つの話あたり8枚から12枚です。皆さんにはそれぞれのグループの中に入っていただいて、その手伝いをしてください。

 留学生は皆それぞれ下絵を書いてきています。それに沿って描いてください。」


 私はすぐそばにいた留学生に、

「絵、考えてきた?」

「いえ。」


 え?何だって?!


 隣の留学生も、その隣の留学生もまったく考えていない。絵は芸文の学生にすっかりお任せとでも思っているのだろうか。あれだけ念を押したのに。


 それでも何人かは下絵を描いてきた留学生もいました。


 私はスリランカの留学生が書いた下絵を芸文の学生に見せました。なかなかよく描けている。


 「お〜。すげ〜。俺たちすることないじゃん。」


 芸文の学生から驚きの声が。


 あ、いや。そうじゃなくて。みんなこんなんじゃないから。見せた例がよすぎたかな。


 ともかく、そんなこんなで芸術文化科の学生には1グループあたり2名程度入ってもらい、まずは昔話の読み込みと絵の打ち合わせから始めてもらいました。


 そして、私は芸文の先生にこの場を任せ、読み聞かせ組を連れて幼稚園に向かいました。


(本シリーズは、私が2005年前期に大学の授業「応用日本語U」で行った「留学生による自作紙芝居読み聞かせ活動」の授業記録です。)

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