学習者の出席率を劇的に引き上げる協働(もどき)学習(最終回)「言葉こそ最強の武器」

だから日本語教師はやめられない
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プロフィール

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名前:篠崎大司(1971年生まれ)
出身:愛媛県
性別:男
職業:日本語教師(別府大学准教授)
ウェブサイトURL:http://www.kanjifumi.jp
一言:日本語教師というのは、本当におもしろくてやりがいのある仕事だと思います。

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学習者の出席率を劇的に引き上げる協働(もどき)学習(最終回)「言葉こそ最強の武器」

 これまで、学習者の出席率を劇的に引き上げる仕組みを紹介してきました。


 基本的には、今まで述べたようなことをしていけば、クラスの雰囲気はかなり変わってくると思います。だから、ぜひ実践してみてください。


 ただ、今まで紹介してきたものは、あくまでも仕組みの大枠です。


 学習者が、この仕組みというレールの上を加速度的に滑っていくためには、さらなる工夫が必要です。


 しかし、これ以上言うことはできません。


 なぜなら、その工夫とは「クラスの学習者一人一人のキャラにあわせた、その教員ならではの関わり方・演出」だからです。


 私は、あなたのクラスの様子も分からなければ、あなた自身のキャラクターも分かりません。


 かくいう私も、まだまだ修行中。やればやるほど思わぬ発見があり、また自分自身も見えてくる。


 だから日本語教師はやめられない。


 で、ここでひとつ、私が実践している私なりの演出を紹介します。(よかったら参考にしてください。)


 それは、学習者の日本語のレベルに合わせて、各界で大成した方の言葉や諺を折に触れ紹介するというものです。


 例えばこんな感じ。

=  =  =

T:日本の言葉に、「土俵の真ん中で相撲を取れ。」というの
  があります。横綱は土俵の真ん中で相撲をとります。一番
  安全だからです。下手な人は、すぐ一番危ない土俵の端の
  ほうに行って相撲をとります。そしてちょっと押されて負
  けるのです。

  皆さんにとって、土俵の真ん中は出席率100%です。土
  俵の端は80%です。いつも80%の人は、ちょっと休ん
  だだけですぐ土俵から出てしまいます。出たら負けです。
  だから、たとえ大変でもいつも土俵の真ん中にいるように
  しなさい。

=  =  =


 私は、折に触れ、こんな感じで学習者にいろいろな名言を紹介しています。


 その時の学習者にぜひ伝えたいと思うメッセージを、「今、この言葉を知れば絶対役に立つ。だから、聞け!知れ!」という感情を込めてプレゼンします。


 すると、「そう、そう。」とか「先生の言う通りです。」と言ってくる学習者が出てきます。


 クラスがそれらの言葉で少しずつまとまるようになってきます。


 クラスの士気が高まります。


 始めのうちは締りのなかった学生も、斜に構えて我流を通していた学生も、次第に素直になっていきます。


 思うに、学習者は私達が考えている以上にメンタルな部分でのサポートを求めているのではないかと思います。


 我々教師というのは、得てして「日本語をどう教えたら効果的なのか。」というテクニックな部分にばかり目を向けがちです。


 もちろん効果的なテクニックを追求することも大事なことです。


 ですが、学習者が求めているのはそれだけではなく、進むべき方向を照らしてくれる言葉、心を支えてくれる言葉、くじけそうな心を癒してくれる言葉、ではないかと思います。


 そんな言葉をシャワーのように提供し、そしてそれらの言葉のどれかに学習者は共感し、それをきっかけに教師と学習者との信頼関係が築かれ、協働学習が加速度的に進んでいく。


 私は「言葉こそ最強の武器」だと、つくづく思います。


 言葉ほど、人や社会に影響を与えるツールはないと思います。


 その最大最強のツールの正しい使い方(できれば魅力的な使い方も)を学習者に提供するのが、我々日本語教師の仕事ではないかと思います。


◇  ◇  ◇

 長らく続きましたこのシリーズも今回が最終回です。


 いかがだったでしょうか。


 「すごいねえ。」「まだまだ青いな。」「どんだけ〜。」


 ご意見・ご感想をいただけるとありがたいです。

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