言葉の持つ力を認識する

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プロフィール

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名前:篠崎大司(1971年生まれ)
出身:愛媛県
性別:男
職業:日本語教師(別府大学准教授)
ウェブサイトURL:http://www.kanjifumi.jp
一言:日本語教師というのは、本当におもしろくてやりがいのある仕事だと思います。

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言葉の持つ力を認識する

 私がうけもっている日本語クラスの中に、一人未成年の学生がいます。


 3人兄弟の末っ子で、上2人がともにお姉さんであるせいか、甘えん坊な性格で授業中もいまひとつシャキッとしない。何かというとすぐ弱音を吐く。


 ところが、最近授業に身が入るようになってきました。(期末試験直前になってようやく・・・。)


 私はてっきり試験が近づいたからかと思っていたのですが。


 ところが、・・・


 昨日もいつものように作文の授業をしていると、その学生が、


「先生が前に言った言葉を友達に通訳して言ったら、友達は『その通りだ!』と言いました。」


 「あなたの言うことは正しかった。」と言わんばかりの様子で言ってきました。


 実は私、授業中、学生のモティベーションをあげるような格言・名言を、折に触れ言うようにしています。


 例えば、


「『成功は、それを得る準備をしている人の所にやってくる。』(パスツール)だから、いまからしっかり準備をしなさい。」


 とか、


「『土俵の真ん中で相撲をとれ。』(ある有名な日本人実業家の言葉)

 強い力士はいつも安全な土俵の真ん中で相撲するから負けないのです。

 いつも出席率が80%ぎりぎりの人*は、ちょっと何かあるとすぐ土俵から足が出てしまう。

 だから、100%出席を当たり前にしなさい。それが留学生活を成功させるコツです。」

(*別府大学日本語課程では出席率が80%を下回ると期末試験が受けられないことになっています。)


 おそらく、そんな言葉のどれかに共感し、やる気を出したのだと思います。


 「学生のやる気をどう引き出したらいいのか。」


 多くの方が悩むところだと思います。私もこの悩みは尽きることがありません。


 日本語の勉強を楽しくかつ効果的に教える方法とは?


 もちろんそれも大切だと思います。


 でも、それだけでは学生のやる気が必ずしも出るわけではないということに気がつきました。


 「この努力に、どれほどの価値があるのか。」「今の努力は、もしかしたら無駄になるのではないか。」


 そういう根本的な部分で答を出し切れない、だからいまひとつふっきれない、そんな気がします。


 まだ結果を出せていない二十歳そこそこの学生なら、誰もが考えることだと思います。(かつての私もそうでした。)


 そんな彼らに、今の努力に意義や価値が見出せるような、心に響く言葉はないか。


 それで、「今していることは、将来にとってはもちろん現在においても大きな価値があるんだ。」というようなメッセージを持つ、格言や名言を時々言うようにしたのです。


 1つ2つではあまり変化はありません。また、言うタイミングもあると思います。


 ですが、言い続けると確かに学生は少しずつでも変わっていきます。


 少なくとも、人の話をちゃんと聞いて、ちゃんと接しようとします。


 ですが、たったそれだけでクラスの雰囲気は非常によくなり、学習効率も格段にあがります。


 もちろん、そのためには教師自身が胸に響く言葉をたくさん知り、それをできうる限り実践する努力をしなければ説得力は出ないでしょう。(ここは私もまだまだです。)


 また、自分が共感を覚えた言葉でなければ、学生はすぐ白けてしまいます。


 最近、私がビジネス系の書籍やメルマガをよく読むようになったのも、こんな理由からです。


 そういうものに触れることによって、私自身、どんどん意識改革されているのを実感します。


 言葉によって自分の中で変化が生じ、その言葉を誰かに伝えることでその誰かもいい方向に変化していく。


 言葉の持つ力を認識する。そしてそれを体感する。これは語学教師としてとても大切なことかもしれないなあ、と最近感じます。


 あらためて日本語教師という仕事の魅力を強く感じる今日この頃です。




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