【例外に注目する。】

だから日本語教師はやめられない
アルク『用語集』著者が贈
る検定試験対策通信講座

 教育歴17年のプロが、圧倒的低価格で、徹底的に講義します。
今年こそ、検定試験に合格しませんか。
詳しくはこちら

プロフィール

image1.jpg

名前:篠崎大司(1971年生まれ)
出身:愛媛県
性別:男
職業:日本語教師(別府大学准教授)
ウェブサイトURL:http://www.kanjifumi.jp
一言:日本語教師というのは、本当におもしろくてやりがいのある仕事だと思います。

多文化共生と日本の生活に関する「いろは」が満載!
いろはロゴ.png

【例外に注目する。】

メルマガ「篠研の日本語教育能力検定試験対策」より。
http://www.kanjifumi.jp/kyoshiyosei/nafl.htm
----------------------------------------------------------------------

先々週から始まった日本語教育教壇実習も、
残すところあと1回となりました。

本学の教壇実習は全部で3回。

うち最初の2回は初級クラスで、ラストは中級クラスです。
(今日も実習生と打ち合わせをしました。)


で、来週に控えた最後の授業のお題は、

『中級から学ぶ日本語』第16課「がんばる」の精読。


この文章は、通勤途中のサラリーマンが
ストレスフルな日常を通勤バスの中で
回顧するという内容なのですが、

この文章、ちょっと他の課と違う
文体上の特徴があります。


それは、

「話し言葉と書き言葉が混在している。」

という点です。


これ、ちょっとイレギュラーですよね。


というのも、普通なら話し言葉なら話し言葉、
書き言葉なら書き言葉に統一する
というのが、原則だからです。


例えば、レポート作成の授業で学習者が、

「アンケートの結果、Aと答えた人がとても多かった。」

といった文を書こうものなら、

「『とても』は話し言葉だからダメです。
 『極めて』『最も』を使いなさい。」

と指導するのではないでしょうか。


逆に、手紙文で学習者が

「今日の別府は、きわめて寒かったが、
 そちらはいかがですか。」

のような文を作ったら、

「『きわめて寒かったが』だと固いですよ。
 『とても寒かったですが』のほうがいいですね。」

といった指導をする。

つまり、文体を統一するように指導するわけです。
なぜなら、統一しないと変な文になってしまうから。


ところが、「がんばる」はそれが混在している。
そういう意味でとても例外的な文章といえます。


ですが、混在しているからおかしな文かというと
決してそんなことはなく、

読んでみると、確かに混在している方がいい。


この文章に限って言えば、
話し言葉と書き言葉が混在している方が
読んでいてとても臨場感が伝わるんですね。


もし、どちらかの文体に統一された文章だったら、
間違いなく死んだ文章になっていたと思います。


そう考えると、この「がんばる」の文章は、
中級レベルの学習者に「文体とは何か」を指導する
格好の教材と言えると私は思います。


例外に注目すると、いろいろと面白い言葉の姿
が見えてくるんですね。


ちなみに、文体の混在がどんな効果を生むかについては
6月19日配信の「談話文法の諸問題」の一番最後に
触れていますので、そちらをご覧ください。


       ……実習生の代わりに、私が授業しようかな。

日本語教師をめざす方、現職日本語教師の方のための
無料メールマガジン

日本語学校(専任、非常勤)・大学で行なってきた日本語教育・教員養成の経験をもとに、日本語教師として日々成長するためのヒントをお届けします。
篠研の“日々成長する教師”
『合格するための用語集』
アルク

最頻出キーワードを徹底マスター
私篠崎「言語と教育」担当しました。


最近の記事

検索


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。